「…ううん。何でもないよ。」
「ホントにッスか?」
「うん。」
そんな会話を交わし、これ以上追求されないように軽く微笑む。そうすると恭汰は、まだ訝しげな表情を浮かべたままだけど、食事に戻ってくれた。
今みんなは練習のためにココに来てるんだから、変な心配かけちゃいけない。たった三日間だけだし、学校に戻ってからでも、ちゃんと寿也と向き合えばいいよね?大丈夫、だよね…?
恭汰の気遣いに頼ってしまいそうになったけれど、あたしは不安と疑問をまた自分の中に押し込める。
気になる各々の態度…。
だけど大丈夫。きっと何とかなる。そう自分に言い聞かせるように何度も念じ、小さく息を吐いた。