君を守りたい


「陽路ちゃんありがとー♪」

「いいえ。あ…慈朗包帯…。」


そんな会話を交わし慈朗と擦れ違った刹那、慈朗の着ているTシャツの袖から見えた包帯…。

もしかしてまた、あたしのせいで怪我させちゃったの?そんな不安が胸をよぎる。


「あぁ。これは、さっき練習中に転んだだけ。もう痛くないよ。」


そう言って、あははと明るく笑う慈朗。
その笑顔は、やっぱりあたしを無条件に安心させる。慈朗は昔と、何も変わっていない。そう思えることが、スゴく安心できることだった。

あとのメンバーとも軽く会話を交わし、残るは海星だけ。いつもと同じ穏やかな笑みを浮かべる晴人から順番に渡していく。

そして、一番最後が寿也。
でもさっき同様、やっぱり様子が変。
練習前からおかしかったけど、今はそれにも増しておかしい。
それに加え明らかに、あたしのことを避けている感じがしてならなかった。