でも美香に問いかける暇もなく夕食時間となり、続々と部員が集まってきてしまった。
あたしたちは対面式カウンターみたいなところに入り、一列に並ぶ部員たちに、ご飯やおかずが入った皿を渡していく。今日あたしは、彼らにご飯を渡す係になっていた。

最初に入って来たのは明春の子たち。1人1人があたしに軽く礼をして「お久しぶりです。」のような言葉をかけてくれる。
ホントに久し振りなのに、覚えていてくれたことが純粋に嬉しい。

続いて凌葉。三年経った今でも上下関係は変わっていないようで、圭を先頭にして進む彼ら。やっぱり懐かしさがあふれ出す。


「あ、陽路先輩。夕食後の自由時間、少し話したいんで多目的ホールに来てください。」


ご飯を渡すと同時に、圭があたしにそうささやいた。なんか、何について話したいのかなんて容易に想像がついて。あたしは小さく頷いた。