「仕事は仕事だから。ちゃんとやってね。」

「はい。」

「わかりました。」


笑顔であたしら三人に言ってるけれど、明らかにあたしに向けて言ったであろう一言。学校違うからって、あたしにそんな態度とっていいと思ってるわけ?

ニコニコと返事をする後輩がいるから、反抗する訳にもいかなくて。あたしは渋々、小さくうなずいた。

でも、ボールが満杯のバケツは意外と重い。
仕事場から二番目に近いところだったからまだマシだけどさぁ。三回コートと仕事場を往復し、ネットの張り具合を見ていると、陽路と同じジャージを着た男の子二人が、あたしのいるコートに向かってきた。

ってか片方、何かスッゴく可愛いしかっこいいんだけど…。