「何でそこまで…」
沈黙の中、そう口を開いたのは純だった。
だけど、きっかけなんてあたし自身にもよくわからない。まあ恐らく、エスカレートしたのは慈朗に関係してからだろう。
でも寿也の前で慈朗の話をするのは少し気まずい感じだよね、さすがに。
「それはあたし自身もよくわかんないけど。
エスカレートしたのはたぶん、あたしがつき合ってた人を、美香が好きになったから。」
あ、つい美香の名前だしちゃった…。
言ってから後悔したって遅いけれど。今の発言で寿也と恭汰以外はみんな、あたしの敵が現在も凌葉でマネを続けている秋田美香だということに、気がついてしまったようだ。
「…っていうか陽路先輩、誰とつき合ってたんスか?」
「なぁ、ちょ、マジ誰…?」
そしてどうやら、気づかなかった二人は美香なんかより、あたしの恋バナの方が気になったようだ。
ちょっと…否、かなり困るんですけど。

