君を守りたい


「…でもあたしのせいで、二人の後輩が怪我して、しばらく大会に出れなくなったりしたんだよ。」

「…? 陽路先輩のせいって、どういうことだよ?」


気まずそうに告げたあたしの言葉に、通路を挟んだ席に座る恭汰が聞き返す。でもそんなの、まさに言葉通りじゃない。


「あたしの、ヤスくてくだらない見栄とプライドのせいだよ。一人はあたしをかばってパイプで殴られて骨折、もう一人はあたしへの見せしめのために階段から落とされた。あたしが早く縁を切っていれば、あいつらは怪我なんてしなかったのに。」


あたしに集まる、不審をあらわにした視線…。それに加えて、息が詰まるような沈黙が広がる。

でも、こんな反応をされるのも当然だ。バイオレンスなこのことはまだ、海星では誰にも話したことはなかったから。

“パイプ”とか“突き落とす”とか“かばって”とか、あたしが殴られたりしてたとか、そこまで話したらみんながどう思うかわからなくて、なかなか話すことができなかったの。