「今、宿舎兼練習場に向かっているわけだが、村田からの連絡事項をよく聞いておけ。」
前の方に座るあたしにも届くようにか、普段より若干大きい章一の声が聞こえてきて。あたしは振り返るようにして、後ろに視線を向けた。
「じゃあまず、全体に関係あることから言うよ。三校のバスが到着次第宿舎の前で開会式をやるから、ちゃんと整列して。あとは、開会式後に配られるはずの部屋割りや練習グループの紙をよく見て行動してくれ。」
後ろの席で、立ち上がりながらそう言った晴人に、他のメンバーは「はい。」と返す。その返事を聞き終えると、晴人はあたしの方に視線を向けた。
「…あとは大崎先輩に、マネに関しての連絡なんですけど。」
……マネに関して?
トクンと小さく鳴った胸に、一抹の不安がよぎる。

