「じゃあ行くよ。みんな昨日決めた席に座って。あと、やっぱり先生は来られないみたいだから。」


合宿が行われる場所までは、各校に分かれてバスで向かうことになっている。海星大附属高校の校門に停められたバスの前で、晴人の声が響いた。

っていうかいつも思うんだけど、あたしたちの顧問の先生って忙しすぎるらしく、まともにこういうイベントに参加したことがない。
まぁ、三年生をはじめとして、晴人も章一もその他たちもしっかりしてるから問題ないとは思うけれど。もし仮に、万が一、何かあったとしたら、どうするつもりなのか。

ちなみに事前に決めたバスの席というのは、あたしは一人席、蓮と寿也、恭汰と純、昭文と雅樹、晴人と章一、という感じで座るものだ。ミニバスなので、空いているところには荷物を置いている。

まぁ、決めるのにだいぶもめたというのは、言うまでもないだろうけれど。