「…はい。ありがとうございます。ではそろそろ、失礼します。」
慈朗と同じことを、柊先生があたしに言ったりなんてするから、思わず涙があふれそうになって。早足で職員室を出て、潤む目をこする。
そしてそのまま、もうすぐ練習が始まるであろう部活に顔を出した。
「あ!陽路ちゃん!」
すぐに、まだ手を吊ったままの慈朗があたしに気づいて近寄ってきた。慈朗はまだ練習には参加できないけれど、地道に左手や足を筋トレしてるんだよね。
「みんなはまだ中?」
「?そうだよ〜。」
あたしの問いに、慈朗は不思議そうに首を傾げた。その様子にあたしはふっとほほえむと、「今日休むって言ってくる。」と言って彼に背を向ける。

