君を守りたい


あたしの様子を見て何かを感づいたのか、慈朗があたしを見つめ、優しく笑みをもらした。


「全然大丈夫だからね。鈍い音はしたけど、痛くないんだよ。それに、とっさに右腕出しちゃったのは俺だし、陽路ちゃんのせいじゃない。」


やっぱり慈朗には、何故かあたしの考えてることがわかってしまうようだ。でも、痛くない訳ない。結構な鈍い音がしたんだもん。病院行かなきゃダメだよ。
後輩に気を使わせるなんて、いい加減、自分の弱さに嫌気がさす。

校庭まで来ると、校門に圭の家の大きな車が止まっているのが見えてきた。金持ちなんだよね、圭って。


「慈朗、陽路先輩は…?」


耐えてきた意識もだんだん薄れかけていた中、そう慈朗に問いかける圭の声がかろうじて聞こえた。