そして案の定、美香の目論見通りに錯覚した礼二達三人。鋭く射抜くような、冷たい目線が躊躇うことなくあたしを貫いた。
「大崎、てめぇ…っ!」
そう言った礼二に、あたしはいきなり突き飛ばされた。驚くほど強い力で押され、資材置き場の倉庫の壁に思い切りぶつかり、その場に勢いよく倒れ込む。
その衝撃で、足に一瞬痛みが走った…。ヤバい、また悪化させた…。
痛みに顔を歪ませながらゆっくりと体を起こすと、屈んで美香を囲む、三人の姿が目に映る。
「うぅ…。み、美香、何もしてないのに…。陽路が、い、いきなり…。怖いよぉ…」
美香はそう言いながら、大粒の涙をこぼして。縋るように紀彦に抱きつく。
さっき、あたしと対峙していたときとはまるで別人のように、醜い心を微塵も感じさせないところがスゴい。男はコレで騙されていくんだなって、妙に納得してしまった。

