幸い親は共働きで家にはいないので、どんなにボロボロになっていたとしても、余計な詮索をされる心配はない。
これはあたしの問題だから、両親には無駄な心配させたくないし…。
鍵を閉めて濡れた制服を干し、外界と遮断するように自室にこもった。
ふと、机の上に飾られた、春休みに行われた遠征の時の写真が目に入る。あの時はみんな笑顔で、仲がよくて。スゴく楽しかったのに。
何でこんなに変わってしまったんだろう。礼二も紀彦も治も、ついこの前までは普通にあたしに接してくれてたじゃない。何が三人を変えちゃったの?
ベッドの上にうずくまり、ただ時間だけが過ぎていった。もう、何もかもがどうでもいい。考えたくもない。
――でも、その刹那。
床に投げ出した鞄、散乱した中身。
その中で携帯が、ふるえながらキレイなイルミネーションを点滅させて。ダルい体を伸ばして携帯をとり、そっとディスプレイをのぞく。
【 着信:涼夜 】
目に映った名前は、あまりにも意外な人物だった。

