君を守りたい


「…じゃあ約束ね。逃げないでよ。」

「ばーか。あんたなんかから逃げる訳ないでしょ。約束。」


あたしとそんな会話を交わすと、涼夜は普段見せないような、にこっとした笑みを浮かべた。だからあたしも、ほほえみ返す。

久しぶりに会ったはずなのに、涼夜との会話は、全くというほど空白の時間を感じさせなくて。まるで毎日顔を合わせているような、そんな感覚になってしまうんだよね。

そのあとは、二年生で部長になった光規の飛び抜けた強さや、愁の正確なショットを見たりして過ごした。もうすぐ中体連だってあるし、いい勉強になる。でも刹那、あたしはあることに気がついて……。


「あー。ゴメン。言い忘れてたけど、あたし凌葉のテニス部マネ…。コレって偵察ってことになっちゃいます…よね?」


一斉に視線が、あたしの方に向けられた。