もし知っているなら、聞き出すいい機会だと思った俺は、沢村先輩にさっきの誘いの返事を返す。


「…じゃあ沢村先輩、一緒に行くッスから、俺の話聞いてくださいね?」

「お、いいぜ♪ちょうど俺も聞こうと思ってたことあったし。」


俺に、聞きたいこと…?

多少不審に思いながら二人でそんな会話を交わしていると、あっという間に部室に着いた。中ではもう陽路先輩が部室掃除をしていて、俺たちと目が合うとにこりと微笑んでくれた。


「お、珍しく二人が早い♪特に寿也が早いなんてすごっ。」

「…俺だって早いときあるッスよ。」


俺がため息を吐きながらそう言うと、隣では沢村先輩が笑っていて。この人も絶対、俺が時間守れないヤツだって思ってんだろうな…。間違っちゃいねーけど、軽くひでーし。