びっくりして、ガルンを見上げると、距離が近い筈なのに、モヤモヤしていて、上手く像が結べない。

自分を思いだそうとした時とは種類が違う頭痛がしている。

まるで、巨大な砂地獄に沈むように、意識が崩れていく。

とても遠い場所で、ガルンが私を呼んでいる声がしたが、私は応える事が出来なかった。

ただ、ガルンと繋いでいた手のひらだけが、とても温かかった。

めまいに耐えきれずに、私はゆっくり瞼を閉じた。