もう、戻れない。

(だけどもし、再び出会えたら…?)

守りたいと思ったのは、すでに過去の事。

今は、傍らに居ない彼女を思う。

俺は、彼女にまた会う事を望んでる?

それとも、揺らぐ事を怖れてる?

(よくわからない。)

ああ、でも一つだけ叶うなら。

(あの髪に、また触れたいな)

清水のように、ヒンヤリとした滑らかな触り心地。
いつまでも、触っていたいと感じたのは…。


首を振る。
彼女の面影を振り払うように。

忘れたと思っていた。
新しい、守るものを見つけたと思っていた。

だけど、胸の火種は消えていなかった事に、気付いたのだ。


そして俺は、あの男の影を探して、再び歩き始めた。



本編がちっとも進んでませんが。

『03-04.初仕事と迷子』の後、リールさんの側を離れてしまった、ガルンくんの一夜…なワンシーンです。

ガルンくん葛藤中。しかし、リールさんより会いたいと思ってない模様なのは…これ以上は秘密。

いや、自分でもどうしてガルンくんが、リールちゃんから離れたのか不思議すぎなんすけど…。
というか、こんな長期に渡って離れる予定は全く無かった…。ガルンくんの、ばかー。