しっかりと抱きつく私をそのままに、ガルンはため息をついた。

「リールは」

絞り出すような声で、話初めたガルン。

私は、うつむく。

あまり良いことを言われ無いような気がしたから。

でも手は放すまいと、力を込めた。

「リールは、知らないから」

知らないって、何を?それに、知らない事は…。

「知らない事は、ガルンが教えてくれる。」

的外れな事を言ったらしく、ガルンが、イラついた仕草と声をだす。

「そうじゃなくて、俺の手が、どれだけ汚れてるか、リールは、知らない…だろ。だから、俺は…」