「紗江子…?」



「あー怜奈!来た来た」



紗江子は、私の顔を見るなり、元気いっぱいに、こっちこっち、と手招きをした。



勢いで紗江子の隣りに座らされ、図らずも、店長と向かい合わせになってしまった。



ちょっと!



まだ心の準備ができてないよぅ!



横目で、にらみつけるように紗江子を見たけれど、紗江子はそんなことお構いなしといった感じだ。



ていうか、そもそも、どうして紗江子がここにいるの?



わけがわからないまま、意味もなくキョロキョロしたりして、動揺全開。



頭の中の整理ができずに、戸惑っていたら、



「おい」



と店長がぶっきらぼうに言った。