そこから、俺はしばらく眺め続け、瑠璃子という輪郭が霞め始め、見えなくなってからようやく辺りが闇に包まれたことに気付いた。


部屋の灯りをつけ、右手に握ったままの血まみれのクリスタルの灰皿は重く、手から離れないことに気付くと左手を使って一本ずつ指を開かせる。




ようやく瑠璃子に近づき、もう呼吸が止まっていることを確認した。




分かりきったことを何度も確認した。