「お前、ちょっとこいよ」 隣にいた女を放置し、女の子の腕をつかんで廊下に出た。 「あの……」 「お前、何がしたいわけ?」 近づくと恐かったのか、女の子は少し後ろに下がり、ガシャン……という音と同時に教室の窓に背中がピッタリとくっついた。 僕は窓に右手を置く。 なんか僕が脅してるみたいだな……。 まぁ、いいけど。 女の子は微かに唇を震わせながらも、真っ直ぐ僕と視線を合わせて小さく口を開けた。 「気持ちは無くていいから……あなたに抱いて欲しい」