唇が離れると文香は呼吸を乱しながら“ありがとう”“お願いします”と言って、頬にくぼみをつくり、口角を上げた。
その文香の笑顔を見た瞬間、優しく文香を抱こう、そう思った。
乱暴に扱ってはダメだ、って思ったんだ。
なんで?って聞かれても……分かんないから答えられないけど。
「ユキ、くん……」
抱いてる時に
文香が僕の名前を呼ぶ度、何故か文香の笑顔を思い出していた。
……今日ずっと彼女の笑顔を見ていたから?
行為が終わってドアの方を見ると、タケが体を丸めて眠っていた――。
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