……あっ……ありえねぇ~!


噂の“タケ”って小型犬じゃん!


つーか、超小型犬?っていうのかな?


「タケってムッチャ小っさ!」

「当たり前だよ。チワワなんだから。大きいチワワなんか可愛くないよ」


そう、玄関に走ってきたのはクリーム色の目がデカいチワワだった。


[ワンワン!]


勘弁してくれよ……タケ……。


僕は小型犬が嫌いなのに……!


タケを見ていられなくて、足元を見渡す。


家に誰もいないのか靴は一足もない。


代わりに、何か分からない草が植えられている小さい鉢が、玄関の隅に置かれていた。