僕は、着替えも何も持ってきてなかったけど、泊まることにした。
いつもより、彼女と過ごす時間が長い。
一緒に夕飯を作ったり、テレビを見たり。
風呂に入った後は、文香のベッドで一緒に寝た。
セックスは、してない。
女の子の事情、だからしばらくは無理なんだって。
代わりにと言ったらおかしいけど、抱き合って眠った。
文香の顔が近くてドキドキだった。
僕の腕の中で彼女は
「好き」
って言ってくれた。
言葉って、本当にすごいもの。
たった一言なのに、僕の“好き”を溢れさす。
好き、好きだよ。
“愛してる”って言っても、大げさじゃないよ。
実際は“好き”さえ、まともに言えないけどね――。


