僕の声が聞こえてないのか、バカは笑い続ける。 コイツはバカすぎて、どうすることも出来ない。 大きなため息をつくと、バカの笑いは止まった。 「疲れた顔すんなよ。俺まで疲れそうだからさ」 いや、お前のせいで疲れてるんだってば。 愛川は、ロープを手に取っては戻し、また違うロープを手に取る。 彼に持たれたロープは必ず、ブンブンと左右に振られる。 「どれがいいかな~。ねぇ、ユキだったらどれで遊びたい?」 左右に動く赤いロープを目で追いかけていると、またくだらない質問をさせられる。