あ。文香と雰囲気が似た白い毛のチワワはまだいるのかな? 並べられたゲージの前を端から端まで歩き、上から下まで首を動かして白いチワワを探した。 ……。 ……。 いない。 1番端の柴犬が入ったゲージの前で足が止まる。 「何探してんだ?」 柴犬を見ながら聞いてくる愛川。 僕は“何でもないよ”とだけ言って、犬のおもちゃコーナーに視線を移した。 なんのおもちゃがあるのかとか、そんなのどうでもいい。 ――文香に似た白いチワワがいなかった。