クシャッと音がして、髪を伝った汗がアスファルトの地面の色を濃くした。
「兄ちゃんと俺がミカの心に傷をつけた。本当に悪いと思ってる。
でも、俺達じゃダメなんだ。ユキが……ううん、ユキにしか癒せないと思う」
僕にしか……?
「今は別れちゃったけど、ユキは"好き"っていう気持ちを持ってミカとカラダを重ねていたんだ。ミカの傷を癒せるのは"愛"だと思うよ。ミカを今一番良く知って、一番好きなのってユキだろ?」
顔を上げると、眉を八の字にした愛川が僕の髪をクシャクシャにしている姿。
「ごめん、ユキが苦しんでいるのに、こんな話するとか。……よし、この話はここまで!なんか暗い雰囲気になってるし」
そう言った愛川は、さっきまで話していた内容に合わないくらい、キラキラした笑顔を僕に向ける。
……~っ。


