……そうだった。 忘れてた。 文香を好きになってから、やめた女遊び。 僕だって、何人も女を捨てていたんだった。 うつむいて下唇を強く噛んだ。 もしかしたら愛川と愛川の兄ちゃんより、僕の方が最低なのかもしれない。 今まで散々、女のカラダを利用して快感を得ていたくせに、自分が利用されると泣く男。 “もしかしたら”じゃなくて“絶対”に僕の方が最低だ。 真っ黒い僕の影が愛川の方に向かって伸びている。 愛川の影の一部が、僕の影と交わった。