“使えない女”という言葉が今でも文香を縛り付けてるの? 溢れそうになる“怒り”。 だけど次に文香の口から出てきた事実に、僕の怒りは悲しみに似たものになった。 「だから私、良くんと――エッチした」 頭に昇っていた血がサァーッと引いていく。 文香の初めて、って僕じゃなかったの? ナカがすごくキツかったから勝手に初めてだと思っていたけど……1度愛川を受け入れていたの? 「文香の初めてって……」 「良くん……だよ。今は彼女いるけど、前は誰とでもしていた、みたいだから、私が……お願いしたの」