へぇ~、愛川って兄ちゃんいるんだ。
「兄ちゃんって、年はいくつ離れてんの?愛川に似てんの?」
「1つ上。違う高校だから剛志くんは見たことねぇよな。顔が似てる。兄ちゃんは誰とでもヤッてたわけじゃないけど、肌の温もりを感じる時に幸せを感じるタイプって自分で言ってた。その辺は少し俺と似てるのかな」
兄弟って、性格まで似るものなのか?
……ミカ、か。
ここに来る度にミルクティーを飲むなんて、僕と同じくらいミルクティー好きなのかも。
「兄ちゃん、そのミカって女が相当好きだったみたいでさ。まあ、あまり長く続かなかったんだけどね。好きすぎると求めすぎるから空回りするんだよな」
好きすぎて空回りとか、よっぽどいい女だったんだろうか。
好きな相手ほど上手くいかないものなのかな。
髪がボサボサになった愛川はそのまま部屋を出ていき、5分くらいしてまた部屋に戻ってきた。
手にはペットボトルに入ったミルクティー。
コトンと目の前にある小さいテーブルに置かれる。


