「伝えてみろよ。好きなら“好き”って。セフレって関係、嫌じゃねぇの?」 腕を僕の肩に手を回して唇の左端だけを上げた。 当たり前だ、セフレなんか嫌に決まってる。 カラダだけなんて虚しい。 でも…… 好きって伝える? 告白しろ、ってこと? 「……」 小さく口を開けたままポカンとしていると、愛川は僕の肩をバシッと叩いて立った。 「言えるなら言ってるよな。変なこと言ってごめん。ミルクティー飲む?」 ……そうだよ、言えるなら言ってる。