床に落ちて少しずつ水たまりになってきていく涙。 それを見つけたタケは、立って、歩いて、水たまりまで移動した。 水たまりの前まで来ると、ペロペロッと舌を使って、いつも水を飲むように舐めていた。 まるでタケが、文香の涙を拭いてるみたい。 僕も文香の涙を拭きたくて、背中に手を回して抱きしめた。 優しく、壊れないように。 僕の“好き”が溢れる。 ……でも、僕の気持ちなんて、文香には全然届いてないみたい。 「やめて……。抱きしめられるの嫌なの」