『ミズキさん…リュウゴさんに会いたいのかな…』

僕はミズキの心にいるのが僕ではなくて、リュウゴさんなのかなって思うたび、胸が張り裂けそうになった。

そして僕はこの日ミズキの病室には寄らず、そのままマンションへと帰った。

次の日僕は会社を休み、昔ミズキとリュウゴさんがよく行ってたという、二人の場所を一人歩き回った。

目的はリュウゴさんを見つけ、もう一度ミズキに会わせるために。

僕はカラオケ…喫茶店…河川敷…公園とリュウゴさんを捜し歩き回った。

そして、僕は最後にクラブへとやってきた。

クラブの中は激しい音楽が流れ、若者たちが踊り騒いで盛り上がっていた。

僕はクラブ中を捜し歩いた。

すると、金髪でピアスをいくつか耳につけて、サングラスをかけているお兄さんが僕に声をかけて来た。

『お前初めて見る顔だな。クラブは初めてか?』

見掛けによらずお兄さんは優しく接してくれた。