それでも私は4番目。

翔は俯いてるから、気付かなかったんだ。

翔の前方から自転車が向かってきていることに。

「危ない、翔!」

私は全速力で翔に向かった。
翔もはっと顔を上げる。


ドンッ!


自転車と、人とがぶつかる鈍い音。