また一つ、命が尽きる。 他でもない、私が手をくだした命。 彼は、最後の力を振り絞り、ペンダントを握り締めた。 大切なものなのだろう。 奪った命が、また一つ増えた。 殺した人数なんて、覚えていない。 彼も、私が殺した数多くの人間のうちの一人に過ぎない。 散らせた命の数なんて 覚えていたって仕方ない。 なのに、 何故? 人の命を奪う度、 私の心も死んでいく……。 さぁ、 次は誰を殺そうか。 END