「かりん」 呼ばれて、あたしは水野さんの目を見た。 「どうしたい? 俺にどうして欲しい?」 だから、聞かないで。 答えられないんだから。 すると…… 「明日も仕事だしな。 もう1時半だし」 あ、声が変わった。 あたしが前から知ってる水野さんの声に戻った。 常識的でジェントルマンな水野さんに。 ってことは…… ホントに帰っちゃうつもり? あたしは思わず水野さんの袖をつかんだ。 水野さんがその手を見た。 あ、言葉より先に手が出ちゃった…… すると――