舜、まだ戻ってきてないけど、おなかすいたし、先にいただいちゃおっと。

あたしはお膳にかがみこみ、おいしい料理に舌鼓を打った。

すると、目の前にビール瓶が差し出された。


「一杯、どうぞ」

「あっ、すみません!」


慌てて顔を上げてコップを差し出すと、注いでくれたのは水野さんだった。


「ありがとうございますっ。
水野さんもどうぞ!」

あたしも、水野さんにビールを注ぎ返した。

「ありがとう。
どう最近は?
秋山さんがいなくなって忙しそうだったけど、そろそろ落ち着いてきた?」


水野さんは今でも仕事でうちのチームに顔を出すことはあるけれど、あたしは直接一緒に働いているわけではないので、話をするのはおよそ1ヶ月ぶりだった。