−都内、某ライブハウス。



「おいおい!マジで俺達が前座すんのかよ〜っ」



「今更焦ってんじゃねーよ!ほらリハしてるの見よっ」



ハコに響く、爽やかに駆け回る歌声。



重たく、唸り、地を這うようなギター。



チョッパーして、聴いた者を掴むベース。



それら全ての音を繋ぎ、尚且つ隙あらば音を乗っ取るドラム。



「これが、リハの音かよ…。」



「スゲーよ…暁!!」



その音楽を止められるものはもはやいなかった。