【完】††Rising††

「とりあえず今日はライブ楽しもうぜ!」



龍治は俺のケツをばしっと叩き再びギターを弄り出す。



「ふふっ…楽しみだ。」



礼治もベースについた指紋を取り除いていた。



「ね、ハイジ。ちょっと!」



「ん?どうした?」



美恵は俺をテントの端っこに引っ張る。



「ちょっと、目を閉じて?」



美恵が優しい笑顔で言う。



もしかして、俺、キスしてもらえんのか?



俺は期待を胸に目を閉じる。



すると美恵は俺の左耳のピアスに手を掛けた。