放課後
俺は連れに捕まり遅くにスタジオに到着。
昨日の部屋にスティックを持って入れば
「馬鹿ハイジ!来んの遅い!」
「開口一番に馬鹿は無いだろ。」
怒り顔の美恵に迎えられたがなんだか可愛く感じた。
って、阿保か俺は。
俺は美恵の頭をぽんぽんと触り中に入る。
「…美恵とハイジ、ラブラブ。」
ベースを磨いていた礼治がボソッと呟いた。
「ちっ違う!」
「…照れてる。青春。」
口数が少ない礼治は言葉がストレートだ。
「礼治ってば!ないから!」
ばしっと小気味よい音が聞こえたと思えば、どうやら美恵に雑誌で頭を殴られたらしい。



