俺は放送室を見渡す。



窓が、一箇所だけある。



その窓の外に、龍治と礼治、優太さんに篥もいた。



あー…なるほどね。



「こっから出ればいいわけだ。」



「「「はっ!?」」」



ニヤリと笑った俺に三人がぽかんと口を開く。



「この窓から、出ればなんとかなるんだよ。」



俺が指差す先を見た順平。



「あーあ、いいのかな?クラスの出し物手伝わなくて。」



「いいんだよ、早く行けって。」



俺が背中を押すと、順平は小さくお礼を言って



窓から、ふわりっと外へ出て行った。