【完】††Rising††

「ハイジ…。」



そんな俺の背中に優しく掛かった声の主は



「美恵。」



一番傷付いてる筈の美恵だった。



「ゴメンね〜っあはは、私の動きが鈍いから!」



怖くて、惨めな気持ちだっただろうに俺の気持ちを軽くしようとする美恵。



「ハイジ以外の唇があんなに嫌なんだなって改めて分かったよ!」



眉毛をハの字にして言う美恵の姿が愛おしくて



俺は美恵をギュッと抱きしめた。



「ハイジぃ…苦しいよ。」



「ゴメン、美恵…ゴメン。」



俺は彼女の耳元で何度も囁いた。



「いいの!こんなの拭けばなんとかなるから!」



美恵は俺を離すとゴシゴシと強く唇を拭いピースした。