「…本当に雨男みたい。」 私はついそう言ってしまった。 「ハハハ。僕は本当に雨男なんだよ? あ、そろそろ戻らないと。じゃぁね雫。」 彼はそう言って立ち上がる。 「あ、うん。…さようなら。」 結局大事なことは全部はぐらかされた気がするけど。 私も再び家へと歩き出した。 途中でふと後ろを振り返っみる。 やっぱり彼の姿はもう消えていた。