僕はユウヤさんと兄ちゃんに深々と頭を下げて、1人で公園を後にした。



ユウヤさんから得た情報。

それは、あまりにも悲しすぎた。


永輝さんはかんなさんと結婚する予定だった。

それはやむを得ずなのか、本当はかんなさんを好きだったのかなんて分からない。


だけど、どうすることもできないからと、結婚できるものなのだろうか。

柚羽さんのそばにいたいと言った永輝さん。

だけど結局は、かんなさんを選んだということなのだろうか。



―――カラン、カラーン……



道端に落ちていた空缶を思い切り蹴飛ばす。

夜道にその音が響き渡る。



「……裏切りじゃん、こんなの」



不甲斐なく涙がこぼれる。