僕たちが公園に足を踏み入れると、暴走族の集団の中から1人の男がゆっくりと歩いて来た。



「あぁ、コイツが昨日話したヤツ」



兄ちゃんが僕を顎でさす。

派手な特攻服に身を包んだガタイのいいその男に、僕は視線を奪われたまま軽く頭を下げた。



「コイツが、ユウヤだよ」

「こ、こんばんにゃ」



!!

やべっ。舌が回らない。

オレ、殺される。



血の気が引いた瞬間、ユウヤさんは怖そうな外見とは正反対の優しい顔で、プッと吹き出した。



「おもしれ」



僕はホッと胸をなでおろした。