すべてが、終わったはずだった。



――『来来軒ってラーメン屋だよ。知ってるか?』



永輝さんが死んで、柚羽さんも現実をきちんと見ることができた。



――『名前は、竹島遼太郎』



それなのに僕は、永輝さんの情報を求めてラーメン屋へと走る。



――『その人の弟分みたいな感じでもあったから慎重にいけよ?』



きっと、心のどこかで、すべてが真実ではないんじゃないかと思っていたのかもしれない。




【来来軒】

さっきのコンビニからそう遠くはないラーメン屋。

僕はドアを思い切り開けた。