いかがでしょう?

違いがわかりましたか?

描写の程度を考える場合、まずはその物語そのものの進行速度が速いのか遅いのか、どっしりしているのか軽やかなのかを考える。

それが最初の作業。

つまりは作品の色ですね。

以前に講座の別の回でお話しましたが、良い描写というのは小難しい言葉を並べ立てることではありません。

いかにその作品、物語に合った文章であるかが重要なのです。

それからこれは樹さんの私見だそうですが。

携帯小説で広く『読みやすい』とされる描写の量の目安として、樹さんは大体1文につき、携帯画面で『3行前後』がベターだと考えているそうです。

これはおおよそ携帯で表示される1画面での行数が15行前後ですので、4行以上となると1文だけで1/3近く画面が文字で埋められてしまうから。

こうなるとそこだけがやけに“重く”見えてしまいます。

これが基本的に3行前後を意識しておくと適度に画面に隙間が生まれ、比較的快適に読めるということなのです。

また、こうしておくことで『あえて長い文を使う』という技も活きてきます。