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 滝のすぐ手前では、いかにも常夏の島らしく、ソフトクリームを売る店があった。


 あたしが、


「喬、冷たいもの食べる?」


 と訊いてみた。


「ああ」


 どこかしら気のない返事だったが、彼も冷たいものを食べたいらしい。


 それもそうだろう、こんなに辺りが蒸し暑いのだから……。


 あたしは店の前まで行き、店員に片言の英語で話しかける。


 メニューを指差しながら、ジェスチャーを交えて交渉した。


 幸いこっちの思惑が伝わり、男性店員がソフトクリームを二本作って、差し出す。


 あたしがお金を支払い、ソフトクリームを持って、喬が座っているベンチまで歩いていく。


 彼はまっすぐに前を見据え、やはり若いからだろう、ケータイのフリップを開き、画面