あたしは上下ともお洒落な格好をし、カバンにはTシャツを数枚と短パンを入れていた。


 飛行機に乗り込むと、やがてキャビンアテンダントの声が聞こえ出し、無事出発となった。


 あたしも喬も思っている。


「トルガブール島ってどんなところだろう?」と。


 異国への旅立ちにはいくらか緊張感が伴うもので、あたしたちはそれを受け入れながら、飛行機が高度1万メートルぐらいまで滑空している感覚を味わう。