あたしたちは淡々と食事を取り、食べてしまうと、コーヒーまで啜り取って立ち上がった。


 二人で手を繋ぎ、レジへ向けて歩き出す。


 食事代は日本円にして百五十円程度で、思っていた以上に全然安かった。


 それがこの島の物価の格段の安さを象徴している。


 そしてあたしたちは食事代を支払うと、店外に出、ビーチまで歩き出した。


 あたしも喬もやっと訪れた休暇を満喫するつもりでいる。


 そう、ギラギラとした太陽に絶えず焼かれながら……。


 あたしはビーチに来ると、パラソルを陣取り、傘の下で度の入ったサングラスを掛けた。


 喬は早速トランクス一枚で、海へと走り出している。


 あたしたち二人は各々、与えられた休暇を楽しみ始めた。


 邪魔する人間は誰一人としていないし、時間もたっぷりとあるのだから……。