いようだった。


 あたしは早速、夜が明けたら、ビーチに行くつもりでいる。


 肌にはすでに日焼け止めを擦り込んでいた。


 島のあちこちには鮮やかな花が咲き誇っているのが、行きのタクシーからでも見えたような気がしていて、ワクワクする。


 そう、南国特有のハイビスカスでメインは赤だった。


 あたしの目にはそれが妙に強烈に焼き付いていて、網膜(もうまく)から離れない。
 

 いつの間にか、朝が訪れていた。


 あたしが結局一睡(いっすい)もしないまま……。